18/4/23 追記 この記事のドライバーを使わないバージョンを投稿しました。
fujisan14153.hatenablog.com
皆さんこんにちは。Gotz Zampachです。
先日YouTubeにて、シンゴジラのメイキング動画を見ました。
『シン・ゴジラ』白組によるCGメイキング映像 - YouTube
動画内で、10式戦車のCGのリグが紹介されているのですが...
めっちゃかっこいい...
↓こんな感じ(黄色い丸とかがリグです)
恐らくはAutodesk系のソフト(3ds maxとかMaya)だと思われますが、Blenderでもこういうのやりたい!!!
と言うわけで、やってみました!
原理
次の項に手順があるので、読み飛ばしてかまいません。
今回紹介する方法は、堅物 (戦車とか) に最適です。柔らかいもの(人体等)は別の方が紹介していますので...
使う機能は、「ドライバー」と「カスタムシェイプ」です。
例えばモデルにボーンを入れて、ボーンを動かすとモデルも動くとします。
そしてもう一つボーンを作り、モデル側のボーンにドライバーとして設定します。
これでドライバーのボーンを動かすと、モデル側のボーンも追従して動くことになります。
あらかじめ、かっこいいリグの形を作っておいて(普通のオブジェクトで良い)、ドライバー側のボーンに、リグのオブジェクトをカスタムシェイプとして登録するだけ。
まぁ簡単。
手順
① オブジェクトモードになっていることを確認して、「Shift + A」で「アーマチュア > 単一ボーン」をクリックして、ボーンを追加します。
② この状態ではボーンが立方体に隠れてしまって選択できません。画像の手順で、「レントゲン」にチェックを入れます。
③ 立方体の親をアーマチュアに設定し、すぐ下にある、「親のタイプ」を「オブジェクト」から「アーマチュア」に切り替えます。
④ ボーンを選択した状態で、オブジェクトモードから「ポーズモード」に切り替えます。
⑤ ここではZ軸で回します。画像のようにオブジェクトタブに切り替えたあと、「トランスフォーム」の回転のZの数値を "右"クリックし、「ドライバーの追加 > ターゲット中の一つ」をクリック。
↑この画像、YになってますがZの間違いです。
⑥ マウスカーソルがスポイト(?)に切り替わるので、回転のZの数値を"左"クリックします。そこだけ色が変わります。
⑦ また「オブジェクトモード」に切り替えて、「Shift + A」からボーンを追加します。位置を上にずらすと良い(別にどこでも良いのだが)。
⑧ グラフエディタを出す。画像では下のタイムラインウィンドウを使っている。
⑨ 「Fカーブ」から「ドライバー」にモードを変更する。
⑩ 立方体側のボーンを選択すると、グラフエディタの左側に「Zオイラー角回転」が表示される。
⑪ グラフエディタの右端の、小さい「+」をクリックし、「ドライバー」のタブを選択。
⑫ 画像のように、「アーマチュア.001」を選択します
⑬ これで、上のボーンを回転させると、下のボーンもZ軸にそって回転します。まぁ、大したことは無いですね。
⑭ 次に、リグにしたい形を作ります。他のレイヤーに切り替えると邪魔になりません。
⑮ オブジェクトモードで円を追加。この形に文字とか矢印とか追加するとなおかっこいい。
⑯ 名前をわかりやすくすると良い。ここでは円のままにしておく。
⑰ 再びレイヤーを戻し、上のボーンを選択。
⑱ 画像のように、ボーンタブから「カスタムシェイプ」をクリックし、先ほどの円を選択。
あと線だけだと消えてしまうので、「ワイヤーフレーム」にチェックを入れる。
⑲ 完成。上のリグを回転させると立方体も回転するようになった。
上のボーンに「トランスフォームのロック」を設定するとZ軸方向以外には回らない。
・ちなみに、現在の状態では円が90°傾いている。これは元のボーンの座標軸が90°傾いているからだ。
これを直したい場合、カスタムシェイプを解除した後、上のボーンを編集モードで回転させればよい。(ここではX軸に-90°)
そのあと、再びカスタムシェイプで円を選択すればよい。
ボーンの座標軸を表示させるには、編集モードかポーズモードで、「プロパティウィンドウ」で下の画像のように、「座標軸」にチェックを入れる。